今回は私が経験した肩の痛みについてです。
ある日の土曜日仕事を終えて、リュックサックをしょって自転車に乗り、駅まで向かおうとした際、右肩甲骨の裏側に違和感を覚えました。しかし、その日は土曜日。るんるん(古い表現ですか?)な気分なので、気にせず帰宅。庭先で流木をいじり(流木に観葉植物を植えるのが趣味なんです)、トンカチで流木をトントンしました。流木に大きな穴を開けたかったのです。かなりがんばりました。
翌日の日曜日は子供を温水プールに連れて行く予定でした。
そして翌日の朝、不調は目覚めと共にやってきました。なんと、右肩関節の激痛です。プールはもちろん中止。その日は安静。パソコンに向かうことはできたので、事務仕事をやっつけました。
痛みは最悪の状態です。大きく息を吸っても痛いです。咳はもちろん、くしゃみも激痛。くしゃみは自然に止まるようになりました。
実行して、肩の痛み
明日からは仕事です。仕事ができるかどうか、非常に不安になりました。私はいつも鎮痛剤を飲みません。自分の痛みがどうなっていくのかを知るためです。腰痛の際には日記をつけるようにします。しかし、今日は朝から鎮痛剤を2錠飲みました。不安があったからです。明日の朝、痛みがなくなっていたらいいのに・・・と思いながら眠りました。
月曜日
痛みは全く引きません。しかし肩関節に異常がないためか、治療はなんとかできそうです。しかし、何かの拍子に痛みが走ります。
火曜日
同じく痛みは引かず気分が悪くなるぐらい痛みが出ます。今まではどんな痛みがあっても大方3日ほどで楽になっています。しかし、今回は楽になりません。不安が大きくなってきます。
水曜日
少し楽になったと思えるようになりましたが、痛い時間もまだまだあります。この日は鎮痛剤を飲みませんでしたが、帰宅時に痛みが出てきたので、ロキソニンを飲みました。せっかく今日一日鎮痛剤なしでやり過ごせてこられたのに・・・。明日への不安が大きくなってきました。
木曜日
激しい咳ウイスキー
起床時は結構な痛みがありました。残念な気分です。またぶり返すのでは?という不安が大きくなってきました。しかし日中は、痛みは小さくこのまま治っていくのでは?と思えるほどの痛みになってきました。
金曜日
起床時の痛みは少々残っていましたけど、表すなら一番痛いときの十分の一程度の痛みになっていました。しかし、意識すると痛みはまだあります。でも、私の痛みは大方金曜になくなったといってもよさそうです。
この痛みはいったいなんだろう・・・・・?
医学的に自分の痛みを分析してみました。まず、ぶつけたとか、ひねったとかいう外傷などは一切ありません。熱が出たとかもありませんので、感染症もありません。手のしびれもありませんので、頚椎や腕に行く神経にも異常はなさそうです。上腕骨と肩甲骨から構成される肩関節にも異常はなさそうです。問題はどうも肩甲骨と胸郭(肋骨)の間の関節にあるように思いました。肩甲骨を動かすと突き刺さるような激痛が走るのです。
私は痛みに強い方だと思っています。今までの痛みは自分で痛みの原因を大方、知ることができたので、不安等はなかったからだと自分では分析しています。
発作を持つ子どものための医療のアラートID
しかし、今回の痛みは少々勝手が違います。5年ほど前に同じような痛みを経験しましたが、今回の痛みはひどいです。そして、原因がわかりません。たぶん、肩甲骨と胸郭の間にある滑液胞と呼ばれる組織が炎症を起こすという記述を、肩関節の大家である信原先生が著書「肩その機能と臨床」の中で述べていたと思いますが、それかな?と思えたぐらいです。しかし、ネットで調べても肩甲胸郭関節の滑液胞炎の記述は出てきません。
私は自分の痛みの原因に合点がいかないために不安になりました。次のような不安です。
・レントゲンが必要?・MRIを撮れば何かわかる?・こんなに痛いのなら、肩の中で絶対何かが起こっているはず!それが何かを知りたい!・いつもならどんな痛みでも1日2日でなくなっていたのに今回は長い!なぜ?・老化?四十肩?・このまま痛みが大きくなって仕事ができなくなったらどうしよう?・患者さんになんて説明する?「四十肩になってしまって、治療ができないんです・・・」いや、そんなこと絶対に言えない!だってかっこわるいもの!・重病だったらどうしよう?例えば癌?・もし、今僕が死んだら、家族はどうなる?・家のローンはちゃらになる?・嫁は看護師なので、なんとか子供たちを食わせていける?・治療所はどうしよう?突然死んだら患者さんたちはどう思うか?・・・・・などなど。
よく患者さんから聴かれるようなことばかりです(笑)。
痛みや心身の不調の原因について自分が納得できる解釈が得られない場合、人は本当に不安に陥るものですね。私は、痛みの治療にもう、20年近くも携わってきましたが、そんな私ですらそうです。まさに今回、痛みをもつ患者さんの気持ちを「身をもって」知ることができました。
今回の痛みは本当によい勉強になりました。でも、こんな痛みはもう二度とゴメンです。
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